強清水の滝
玉原高原へ行く途中にわき出す潜流瀑
石の間を縫うように幾筋もの流れが、末広がりに落ちていくようすは、水量が豊富なだけに見ごたえ十分。県道上発知・材木町線を北に向かって行くと、道に沿って右側に見えるので手軽に訪れることができるが、初めて行く人は見落としがち。落差約10メートル。(文:ぐんま滝めぐり90選より)
いわれ
昔、発知の郷に親孝行者が居た。老母が病に伏し、食物も喉に通らず、「水、みず」と水ばかり求めていた。息子は母を助けたい一心で迦葉山へ祈願に日参した。七日目に中峰尊(ちゅうほうそん)のお告げがあり「透門より北へ二里、右手山中よりゴウゴウと湧き出る清水あり、これを汲みて与えよ」喜んだ息子は飛ぶようにして汲んで帰り母に飲ませたところ、たちどころに全快したと言う。これを伝え聞いた近郷から、水を汲む人の行列が出来たと伝えられている。強清水とは、あまりの水量と冷たさに思わず「強い(こわい)」と言ったことから、強清水と呼ばれるようになったと言う。
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